今回は全集中の呼吸 養生の呼吸「弍ノ型」をご紹介します。
基礎編はこちら
- 自律神経の調節
- 副交感神経優位
- 心身の向上
- 病弱体質などの体質改善
- メンタル向上
目次
全集中 養生の呼吸 弍ノ型「丹田」
弍ノ型は「丹田(たんでん)」です。
これは、東洋医学で氣の宿るところと言われており、とても大切な場所です。
すごい武術家は戦わずして勝つ。と言われています。
それは戦いの挑戦者に試験(自分と戦うに相応しいか見極める)として「腹」を殴らせます。
自分の「氣」が強く、相手の「氣」が弱いと、相手の拳が壊れて戦えなくなる。
お腹はそれほど「氣」の詰まっているところと言われています。
場所は「下腹部」のあたりです。おへその少し下にあります。
呼吸法としては腹式呼吸になります。
弍ノ型 「丹田」の修行法
- 「丹田」のやり方
鼻から息を吸うときに下腹部が大きく膨らむように吸う。
吐く時は下腹部がしぼむように吐く。
必ず腹筋が動くようにやりましょう! - 呼吸法による効果
副交感神経を高める
腹部の運動
リラックスが身体に及ぼす影響
畿央大学 健康科学部理学療法学科の峯松亮さんの研究では4つのリラックス度について研究していますのでご紹介します。
調査項目
呼吸数、心拍数、血圧、立ちながら前屈(FFD)、仰向けで膝伸ばし片足上げ(SLR)、100ます計算(計算力)
条件
室温25度、食後1時間避ける、身体に締め付けるものはしない、目を閉じる、膝を軽く曲げた状態、20分間の実験
4つの方法と結果
- 腹式呼吸
腹部に手を添えて意識を促し、できるだけゆっくり細く長く呼吸を繰り返す。
呼吸数、心拍数、血圧(上)は減少
FFD、SLR、計算力向上
→副交感神経が優位になり、体が柔らかくなり、計算力も向上した! - 漸進的筋弛緩法
手,腕,下肢,肛門部,腰と腹部,胸と背中,肩,首,額と眉間の9筋群対象に、練習後に口頭誘導で実施。
血圧(上)は減少
FFD、計算力は向上
→少しリラックスできて、少し体は柔らかくなった。特に背中はやわらくなった - 音楽鑑賞
ヘッドホンなしでDebbusyの「月の光」を聞かせる。
呼吸数、心拍数、血圧は減少
FFD、SLR向上
→副交感神経が高まり、体は柔らかくなった - アロマセラピー
ラベンダーの精油をアロマポットに入れて部屋に充満させる。
呼吸数、心拍数、血圧(上)は減少
FFD向上
→副交感神経は少し優位、体は少し柔らかくなった
この研究では体の有意差が出たのは腹式呼吸→音楽鑑賞→アロマテラピー→漸進的筋弛緩法の順番だった。
音楽は人によって異なり、アロマの匂いも人によって異なるので反応は異なる。
腹式呼吸が4つの中で反応が強い事がわかりました。
筋肉も柔らかくなるので、運動前の準備運動として積極的に取り入れたいですね。
ネガティブな気分を改善する
2012年の研究では「丹田」の効果について有力な結果が出ています。
座禅未経験者に20分間、呼吸法をおこなってもらいました。(確実に腹筋収縮をするように練習)
- 開眼状態でα波の脳波を検知
α波は安静、覚醒、閉眼状態で頭頂部と後頭部によく見られる - 心理テストでネガティブな気分尺度の改善
- 脳の血流増加
共感、直感、自己意識に関わる - 全血中のセロトニン濃度の上昇
セロトニンは対ストレスホルモンで精神を安定させる
慣れたらやってみよう!長呼氣丹田呼吸
三呼一吸法(さんこいっきゅうほう)というものをご紹介します。
藤田霊斉(ふじたれいさい)師というお坊さんによって創始された調和道の呼吸法をもとに、医師の村木弘昌先生が考案された呼吸法です
腹圧がかかり、腹腔より心臓への血流が増え流ことで、全身の血流が促進されて隅々まで流れる事になる。
やり方
みぞおちを落とすか、前傾姿勢になり腹圧を高める。
歩いている途中にやっても大丈夫です。
3回吐いて(フッフッフッー)
一回吸う
を繰り返す。
お腹に力を入れることが大事です‼︎
効果
がん予防(癌細胞は嫌気細胞と言われるため)
循環器系の疾患
消化性潰瘍の修復促進
呼吸法は睡眠にも効果があるからしっかりマスターします‼︎
お腹を使うことに意味がある!
なかなかお腹に意識を置いて呼吸することは少ないと思いますが改めてマスターしたい呼吸法ですね‼︎
通勤途中や会社の移動の中でできると効率が良いと思います!
是非やってみて下さい!
今回はここで休憩します!
お疲れ様です。ありがとうございました。