テレビで各知事が騒いでいる「抗体カクテル」
抗体カクテルって何?
お酒?!
と思う方もいるでしょう…
来年のカクテルの大会で作ったら面白そうですけど…
話が脱線してるよ〜
そんな方々に、向けて一緒に取扱説明書をみていくというブログになります!
中身を見て、打つか打たないか自分で判断してしっかり、知識武装していきましょう!
目次
抗体カクテルポイント3つ
わかりやすいように表記や言い回しを変えている部分がありますので、正確には添付文書をお読みください。
あくまで、重要だと思ったところを抜粋しています。
抗体カクテルの名前
・抗SARS-CoV-2モノクローナル抗体 ロナプリーブ点滴静注300/1332
今回、厚労省に承認された
抗体カクテル療法「ロナプリーブ点滴静注セット」、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対し、世界で初めて製造販売承認を取得
これも緊急承認なんだね
静注は「静脈注射」のことだよ☆
カクテルの中身を確認!
有効成分
カシリビマブは、ヒトIgG1(長期抗体)に由来する組換え抗SARS-CoV-2スパイクタンパク質モノクローナル抗体だそうです。チャイニーズハムスターの卵巣細胞で産生されます。
呪文唱えたので寝まーす!
要するに「中国ネズミの卵巣で作った人工的な遺伝子組み換えしたコロナウイルスの抗体」
イムデビマブは,遺伝子組換え抗SARS-CoV-2スパイクタンパク質モノクローナル抗体であり,ヒトIgG1に由来する.イムデビマブはチャイニーズハムスター卵巣細胞により産生される
呪文唱えたので寝まーす!
要するに「中国ネズミの卵巣で作った人工的な遺伝子組み換えしたコロナウイルスの抗体」
主成分はこの2つのようですね!
この2つを混ぜてるからカクテルってこと?カシスオレンジ的な?
モンスターハンターに出てきそうな名前だよね。
ロナプリーブ点滴静脈注射セット300
1バイアル(2.5ml中)
- カシリビマブ(遺伝子組換え) 300mg
- イムデビマブ(遺伝子組換え)300mg
- ↓共通添加物
- L-ヒスチジン 1.9mg
アミノ酸 - L-ヒスチジン塩酸塩水和物 2.7mg
食品強化剤研究用、アミノ酸試験研究用 - 精製白糖 200mg
スクロース(甘味料) - ポリソルベート80 2.5mg
親水性非イオン性界面活性剤。膜タンパク質の可溶化剤としてご利用いただけます。その他に安定化剤、可塑剤、滑沢剤、可溶化剤、結合剤、懸濁化剤、湿潤材、乳化剤、分散剤、溶剤、溶解補助剤、洗浄剤などとして使用できます。生化学分野における界面活性、乳化、分散剤。
今回はシンプルな作りだね!
ロナプリーブ点滴静脈注射セット1332
1バイアル(11.1ml中)
- カシリビマブ(遺伝子組換え) 1332mg
- イムデビマブ(遺伝子組換え)1332mg
- ↓共通添加物
- L-ヒスチジン 8.3mg
アミノ酸 - L-ヒスチジン塩酸塩水和物 12.1mg
食品強化剤研究用、アミノ酸試験研究用 - 精製白糖 888mg
スクロース(甘味料) - ポリソルベート80 11.1mg
親水性非イオン性界面活性剤。膜タンパク質の可溶化剤としてご利用いただけます。その他に安定化剤、可塑剤、滑沢剤、可溶化剤、結合剤、懸濁化剤、湿潤材、乳化剤、分散剤、溶剤、溶解補助剤、洗浄剤などとして使用できます。生化学分野における界面活性、乳化、分散剤。
カリシブンミフッ!全然うまく言えない…
各項目の説明は富士フィルムのサイトを参考にしています
・無色~帯褐黄色の液
・ph:5.7~6.3
成人&12歳以上(体重40kg以上)
カシリビマブ(遺伝子組換え)及びイムデビマブ(遺伝子組換え)としてそれぞれ600mgを併用により単回点滴静注する。
新型コロナ(SARS-CoV-2)による感染症の症状が発現してから速やかに投与すること。
臨床試験において、症状発現から8日目以降に投与を開始した患者における有効性を裏付けるデータは得られていない。
体重が関係あるんだなぁ
副作用はどんな症状が?!
infusion reaction(急性輸液反応)
と添付文書には書いてあります。
これは何かというと
薬剤を入れている最中や薬を入れてから、開始後24時間以内に現れる過敏症などの症状の総称です
発生機序は明確ではないが,サイトカイン放出に伴い,一過性の炎症やアレルギー反応が引き起こされると推測されている.薬剤投与の前処置として,抗ヒスタミン薬やステロイドを投与することで,発生頻度の減少が期待できる.
要するに、副作用っていう事だね!
- 発熱
- 呼吸困難
- 酸素飽和度低下
- 悪寒
- 嘔気
- 不整脈
- 胸痛
- 胸部不快感
- 脱力感
- 精神状態変化
- 頭痛
- 気管
- 支痙攣
- 低血圧
- 高血圧
- 咽頭炎
- 蕁麻疹
- そう痒
- 筋痛
- めまい等
・全身のかゆみ ・ じんま疹
・ 皮膚の赤み ・ ふらつき
・吐き気 ・嘔吐 ・息苦しい ・ 冷汗が出る
・ めまい ・ 顔面そうはく
・手足がが冷たくなる など
プラセボ群と比較
投与群(827例)
→1.8%(15/827例)
プラセボ群(1843例)
→2.6%(47/1843例)
投与群と比較すると症例数が少ないから、単純に2倍すると3.6%。
投与群の方が有害事象の発生率が高いような気もするね〜
効果はあるのか?
カシリビマブ及びイムデビマブは、SARS-CoV-2ウイルスのスパイクタンパク質を認識し、SARS-CoV-2の宿主細胞への侵入を阻害することにより、ウイルスの増殖を抑制すると考えられている
また、カシリビマブ及びイムデビマブはSARS-CoV-2のスパイクタンパク質に対して異なる部位を認識する
(2種類の抗体が結合することで、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の増殖を抑制するということ)
変異株に対しての効果
変異株(VOC)及び注目すべき変異株(VOI)のうち
alpha株(B.1.1.7系統)、beta株(B.1.351系統)、gamma株(P.1系統)、delta株(B.1.617.2系統)、
添付文書
epsilon株(B.1.427及びB.1.429系統)、B.1.526.1系統、zeta株(P.2系統)、eta株(B.1.525系統)、theta株(P.3系統)、iota株(B.1.526系統)、R.1系統、kappa株(B.1.617.1系統)及びB.1.617.3系統
のスパイクタンパク質の全配列又はその主要変異に対して本剤が中和活性を保持していることが示唆された
(本剤の中和活性が低いSARS-CoV-2変異株に対しては本剤の有効性が期待できない可能性があるため、SARS-CoV-2の最新の流行株の情報を踏まえ、本剤投与の適切性を検討すること)
って書いてあるけど、最新のには効かない可能性があるのね…
それにしても変異株ってこんなにあったのか!
高流量酸素や人工呼吸器管理をするなど、重症の患者さんは治療対象ではない!
高流量酸素又は人工呼吸器管理を要する患者において、本剤投与後にSARS-CoV-2による感染症の徴候や症状の悪化(発熱、低酸素症、呼吸困難、不整脈、倦怠感、精神状態変化等)が報告されている。
添付文書
また、重症化リスク因子を有しない患者さんも治療対象ではありません!
・高齢の方
・肥満の方
・高齢の方肥満の方心血管疾患(高血圧を含む)を有する方
・慢性肺疾患(喘息を含む)を有する方
・1 型または2 型糖尿病の方
・慢性腎障害を有する方 (透析患者を含む)
・ 慢性肝疾患を有する方
・医師の判断に基づく免疫抑制状態と考えられる方
( がん治療 または臓器移植、免疫不全、コントロール不良のHIV、AIDS、 状赤血球 血、サラセミア、免疫抑制剤の長期投与の場合など)
ということは、軽症の人や、無症状の人には使えないという事だね。
抗体カクテルを打った方がいいのか
ということで、添付文書の中身を見てきました。
結論は
一般的な人は打つことができない
ということになりますね。
自分が重症化リスクになったときの選択肢として覚えておきたいですね。
最後は自分の判断でもあり、自分の責任ですのでしっかりと考えて判断してください!
自分のからだは自分で守ろう!